コラム
グラウンドゴルフのコースの作り方|8ホールの距離・配置・設営手順

みなさん、こんにちは。ぐらごる王子です。
「自治会の広場でグラウンドゴルフをしたい」「大会のコース設営を任されたけれど、どこから始めればよいのだろう」。そんなときに知っておきたいのが、ホールの距離と配置、用具の正しい置き方です。
グラウンドゴルフ(グランドゴルフ)のコースは、場所を確認し、配置を考え、距離を測ってスタートマットとホールポストを設置するという手順で作ります。標準コースは15m・25m・30m・50mを各2ホール、合計8ホールです。ただし、距離を合わせるだけでなく、隣のホールでプレーする人や、次のホールへ移動する人にも配慮した配置が大切です。
この記事では、日本グラウンド・ゴルフ協会(JGGA)の『グラウンド・ゴルフルールブック2025』72〜73ページと公式サイト、自治体の公開資料をもとに、広場や運動場にコースを設営するときの手順を紹介します。
目次
標準コースは8ホール|距離の基本
JGGAの公式ルール第16条では、標準コースを次のように定めています。
| 距離 | ホール数 |
|---|---|
| 15m | 2ホール |
| 25m | 2ホール |
| 30m | 2ホール |
| 50m | 2ホール |
| 合計 | 8ホール |
1つのホールは、打ち始める場所に置くスタートマットと、目標となるホールポストで構成します。ゴルフのように地面に穴を掘る必要はありません。
練習用と、公式大会・認定コースの設定を分けて考える
JGGAは、場所や参加者の目的・技能に応じて、距離やホールポストの数を自由に設定できることを、グラウンドゴルフの特徴として紹介しています。身近な体験会や練習では、使える場所に合わせたコースづくりができます。
一方、『グラウンド・ゴルフルールブック2025』では、公式大会や認定コースについて、同じ距離のホールが続かない標準コースを設定するよう説明されています。8番ホールから1番ホールへ戻るところも含めて確認しましょう。認定コース規程にも、この条件が明記されています。
認定コースを目指す場合は、距離以外にも条件があります。認定制度については、グラウンドゴルフの認定コースを解説した記事をご覧ください。
コースを作る前に確認すること
写真: Nisiguti/Wikimedia Commons、 CC BY-SA 4.0。画像の改変なし。
会場の使用条件と、実際に使える範囲を確認する
最初に、施設管理者へグラウンドゴルフでの利用が可能か、予約や使用手続きが必要かを確認します。公園や広場だからといって、自由に占有できるとは限りません。
現地では、会場全体の広さだけでなく、通路・ベンチ・遊具・駐車場などを除いた、実際にコースとして使える範囲を確認しましょう。受付や休憩場所も必要になるため、人が待つ場所や移動する場所も考えて配置を決めます。
以下の設営手順には、公式資料に記載された内容に加え、作業を進めやすくするための編集部の提案も含めています。
必要な用具をそろえる
8ホールを1コース設営する場合、基本となるコース用具はホールポスト8台とスタートマット8枚です。あわせて、距離を測る巻尺などの測定器具と、ホール番号が分かる表示を準備します。
同じコースを3ラウンド回る場合でも、ラウンドごとに別の用具をそろえる必要はありません。同時に何ホール設営するかで数量を考えます。
受付・集計用の備品も含めた準備リストは、大会主催者が用意する道具と必要数量の記事で詳しく紹介しています。
コースの配置を考える
まずは紙に会場とホールの位置を書き出す
いきなり用具を置き始めるより、会場のおおまかな形と、使用できない場所を紙に書き出すと整理しやすくなります。その上で、各ホールのスタート位置、ホールポストの位置、打つ方向、次のホールへの移動経路を書き込みます。
配置を考える際は、長い距離を必要とする50mのホールから置き場所を検討すると、残りのホールを調整しやすくなります。これは編集部からの作業上の提案であり、設置順を定めた規則ではありません。
距離の並べ方の例
同じ距離を連続させない組み合わせとして、次のような並べ方が考えられます。
1番15m → 2番30m → 3番25m → 4番50m → 5番15m → 6番30m → 7番25m → 8番50m
これは記事用に作成した距離の組み合わせ例です。15m・25m・30m・50mがそれぞれ2ホールずつあり、8番から1番へ戻る際も同じ距離が続きません。ただし、距離の並びが適切でも、そのまま安全な配置になるわけではありません。実際の位置は、会場の形や周囲の状況に合わせて決めてください。
隣のホールや待機場所との間隔を確保する
『グラウンド・ゴルフルールブック2025』73ページでは、ゲームの快適さと安全性のために、ホールポストとスタートマット、およびホールポスト同士の間隔を10m以上、50mのホールではそれ以上取るよう案内されています。
これは、各ホールの15m・25m・30m・50mという競技距離とは別に、周囲との余裕を確保するための説明です。特に、打ち終わる場所のすぐ近くに、別の組が待つスタート場所を置かないよう、全体の配置を見直しましょう。
10mを確保しただけで、あらゆる状況で安全になるわけではありません。打球の方向や地面の傾斜、参加者の待機位置なども含めて確認します。
- 別のホールへ向かう打球の経路が交差しないか
- ホールポストの先に、待機中の人や受付が来ないか
- 次のホールへ移動するとき、プレー中の組の前を横切らないか
- ボールが外れたとき、道路や駐車場などへ出やすい配置になっていないか
会場が狭い場合は、別の場所を選ぶ、練習用として距離やホール数を調整するなど、余裕を確保できる方法を検討してください。
距離はどこからどこまで測る?
コースの距離は、スタートマットのティーの中心から、ホールポストの底円の中心までを測ります。ティーは、最初にボールを載せる部分です。
スタートマットの端から測ったり、ホールポストの輪の手前まで測ったりすると、基準となる位置が変わってしまいます。設営を複数人で担当するときも、測る位置を最初に共有しておきましょう。
- スタートマットとホールポストを仮置きする
- ティーの中心と底円の中心を基準に、巻尺などで距離を確認する
- 予定した距離になるよう位置を調整する
- 設置後に、距離と周囲との間隔をもう一度確認する
隣のホールとの位置関係を調整して用具を動かした場合は、そのホールの距離も測り直してください。
ホールポストとスタートマットの設置方法
ホールポストは、2本の脚がスタートマット側に開く向きにする
ホールポストには、上側と下側の輪をつなぐ3本の脚があります。ルールブックでは、そのうち2本の脚が、スタートマットの方向に開いた状態で設置するよう説明されています。
スタートマットから見たときに、手前の2本の脚の間が開いている向きです。佐賀市の公開資料でも、同様の設置方法が紹介されています。
底円が砂や草に埋まらないようにする
ホールポストを置いたら、地面側の輪である「底円」が、砂や草に埋まっていないかを確認します。置き場所を調整し、必要な整備は施設管理者の了承を得て、プレー開始前に行ってください。
ルールブックでは、プレー中にホールポストが動いたり倒れたりしないよう、U字ピンや重りなどで固定する方法も紹介されています。固定方法は用具と会場に合うものを選び、地面にピンを打ってよいかも事前に確認しましょう。固定具が足やボールに引っかかる置き方になっていないかも点検します。
スタート側とホールポスト側の番号を合わせる
参加者が目標を間違えないよう、スタートマット側とホールポスト側の番号を確認します。複数のコースを設ける場合は、「赤コース」「青コース」など、番号に加えてコース名や色をそろえると案内しやすくなります。
なお、JGGAの認定コース規程では、ホール番号は1〜8とし、2コース以上の場合も通し番号にしないことが定められています。
用具そのものの規格や選び方は、ホールポスト・スタートマットの解説記事をご覧ください。
設営後の確認と試し打ち
設営が終わったら、担当者が実際にスタート位置に立ち、次のホールまで歩いて確認します。配置図では問題がなくても、現地では旗が見えにくかったり、移動経路が狭かったりすることがあります。
以下は、設営後に使える編集部のチェックリストです。
- □ 予定した距離とホール数になっている
- □ 公式大会・認定コースでは、同じ距離のホールが連続しない構成になっている
- □ ホールポストの向きが適切で、底円が埋まっていない
- □ 用具がぐらつかず、固定具も通行やプレーの妨げになっていない
- □ スタート側とホールポスト側の番号が一致している
- □ 隣のホール、待機場所、移動経路との間隔を確保している
- □ 打球方向に人が立つ配置や、移動経路との交差を避けている
必要に応じて、参加者を入れる前に設営担当者が試し打ちを行い、傾斜や転がり方、用具の状態を確かめます。これは大会開始前の設営確認です。JGGAの公式ルールではゲーム中の打球練習は禁止されているため、競技中に行うものではありません。
問題が見つかって配置を変更した場合は、距離と周囲の状況を再確認してから、参加者に案内しましょう。
よくある質問
Q. 必ず8ホールで作らなければいけませんか?
標準コースは8ホールですが、JGGAは、場所に応じて距離やホールポストの数を調整できることも紹介しています。体験会や普段の練習と、公式大会・認定コースでは条件を分けて考えましょう。
Q. コースを作るには、どのくらいの広さが必要ですか?
最長の50mホールが収まるかだけでなく、ほかのホールとの間隔、待機場所、移動経路まで含めて検討する必要があります。会場の形や障害物によって配置できる範囲が変わるため、面積だけで判断せず、配置図と現地の両方で確認してください。
Q. 芝生でなければコースを作れませんか?
芝生に限りません。JGGAの認定コース規程でも、芝・人工芝・土・砂が認められています。ただし、実際に利用できるかは施設のルールや地面の状態を確認してください。
Q. コースを作るたびに協会の認定が必要ですか?
JGGAの認定コース制度と、身近な場所で行う練習用コースの設営は別のものです。認定制度は専用コースを対象としています。練習会では、まず会場の利用条件と安全な設営を確認し、公式大会を開く場合は主催団体の条件に従ってください。
まとめ
グラウンドゴルフのコースづくりは、会場の確認、配置の検討、距離の測定、用具の設置、設営後の点検という順番で進めると整理しやすくなります。
標準コースは15m・25m・30m・50mを各2ホールの合計8ホール。距離はティーの中心からホールポストの底円の中心まで測り、ホールポストは2本の脚がスタートマット側に開く向きで置きます。
設営では、目標までの距離と同じくらい、周囲の人や隣のホールとの位置関係が大切です。参加者が打つ、待つ、移動する場面を思い浮かべながら、会場に合ったコースを作ってみてください。
参考資料
- 公益社団法人日本グラウンド・ゴルフ協会『グラウンド・ゴルフルールブック2025』72〜73ページ、第16条「標準コース」およびコース設定の解説。
- 日本グラウンド・ゴルフ協会「グラウンド・ゴルフのルール」(第6条・第16条)
- 日本グラウンド・ゴルフ協会「グラウンド・ゴルフとは?」
- 日本グラウンド・ゴルフ協会「認定コース規程」
- 佐賀市公開資料「グラウンド・ゴルフ」(PDF)(コースレイアウト・ホールポストの設置方法を参照)
Web資料確認日:2026年10月10日。開催する大会の要項や、会場の利用条件もあわせてご確認ください。

この記事の筆者・監修
ぐらごる王子
世界一位のグラウンド・ゴルフプレイヤー
グラウンドゴルフ国際大会優勝。世界一のプレー経験をもとに、ぐらごるマガジンの記事を執筆・監修しています。YouTube「ぐらごるTV」でも情報発信中。


